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ミルボン Research Memo(3):プロフェッショナル用ヘア化粧品の総合メーカー

発行済 2015-08-04 16:50
更新済 2015-08-04 17:00
ミルボン Research Memo(3):プロフェッショナル用ヘア化粧品の総合メーカー
4919
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■会社概要 (2)事業の概要 a)市場構造と立ち位置 ミルボン (TOKYO:4919)はプロフェッショナル用ヘア化粧品の総合メーカーだ。
プロ用(「業務用」とも言う)とは、理容室や美容室・サロンにおいて使用するもので、一般的には、店頭小売用ヘア化粧品と市場を二分するものとして理解されている。
同社は美容室向け市場にしぼって活動している。
業務用ヘア化粧品は大きく「ヘアケア用剤」、「染毛剤(ヘアカラー)」及び「パーマネントウェーブ用剤」の3つに大別される。
国内の業務用ヘア化粧品市場は3分野合計で約1,550~1,600億円とみられる。
この中で、ヘアケア用剤と染毛剤の2分野が約90%強を占め、残り10%弱をパーマネントウェーブ用剤他が占める構造となっている。
前述のように、同社はヘアケア分野と染毛剤分野においてトップシェア企業となっており、業務用ヘア化粧品市場全体でもトップの地位にある。
b)販売体制 同社は業務用に特化してヘア化粧品事業を展開しており、全国の美容サロンに対して代理店を通じて販売している。
美容サロンでは、同社から仕入れたヘアケア用剤や染毛剤を施術で使用するほか、ヘアケア用剤(シャンプー、トリートメントなど)はホームユース(家庭での日常使用)のために、顧客に販売している(これを「店販」と言う)。
染毛剤やパーマネントウェーブ用剤は100%業務用(サロンでの使用)であるが、ヘアケア用剤については業務用50%、店販50%というおおよその構成比となっている。
同社は営業体制として「フィールドパーソン」制度を導入している。
これはフィールドパーソンと呼ばれる営業担当者が、代理店に加えて、代理店の先にある個々の美容サロンについても継続的にカバーし、技術情報や製品情報、マーケットや流行に関する情報などの提供や、営業の企画提案や経営アドバイスなどを行い、自社製品の販売増加につなげるという営業手法だ。
同社製品を使用しているサロンは全国に数万軒の単位で存在しているが、その中でも売上高の規模や成長性が高いサロンに対して前述のフィールドパーソンがカバーするという構造だ。
このフィールドパーソンがカバレッジ対象とするサロンを「ミルボンサロン」と称している。
ミルボンサロンとミルボンの間には特殊な契約関係などは存在せず、ミルボンサロンであっても同社以外の製品も自由に併用している。
ミルボン側も売上や成長の可能性によって「ミルボンサロン」のリストを柔軟に変更している。
c)生産体制 生産は創業当初は大阪市内の工場で行っていたが、1969年に三重県に上野第一工場を建設以来、三重県内の複数の工場で生産している。
現在稼働しているのは「ゆめが丘工場」と「青山工場」の2工場である。
現在取り組む5ヶ年中期経営計画の中で、現在の青山工場を廃止し、ゆめが丘工場の隣接地を取得、施設を増設・拡張して一本化する計画だ。
新ゆめが丘工場は、国内向け業務用ヘア化粧品と、国内及び海外向け店販用ヘア化粧品の製造を受け持つ予定だ。
海外では2013年12月にタイに生産工場を完成させている。
タイ生産工場は海外市場向け生産拠点という位置付けで、現在のところは海外向け業容用ヘア化粧品の生産を受け持っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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