[ソウル 29日 ロイター] - 北朝鮮は29日、米政府がウクライナへの主力戦車「エイブラムス」供与を決めたことを2日連続で非難し、不安定な国際情勢を永続させることを目的とした「非倫理的な犯罪」だと指摘した。
北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は、国営の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた声明で、北朝鮮がロシアに武器を提供しているという米国の主張は自らのウクライナ軍事支援を正当化するための「根拠のないうわさ」と一蹴。
「米国は国際社会の正当な懸念と批判を無視して、いかなる犠牲を払ってでもウクライナに(主力戦車のような)攻撃兵器を供給しようと尽力している」とし、「これは不安定な国際情勢の維持を目的とした非倫理的な犯罪だ」と非難した。
北朝鮮とロシアの武器取引に関する根拠のない主張は「決して容認できない重大な挑発」で、この主張を続けることは「本当に望ましくない結果」をもたらすことになると警告した。
金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正氏は28日、米国のウクライナへの戦車供与決定を非難し、米国が代理戦争によって覇権を獲得するため「レッドライン(越えてはならない一線)をさらに越えようとしている」と主張した。