日経平均<.N225>
前場終値 9988.83 (+16.37)
寄り付き 9987.25
安値/高値 9967.87─10005.37
出来高(万株) 78099
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[東京 6日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は小幅ながら7日続伸し
た。前日の米株式市場がほぼ横ばいだったことから、東京市場も上昇は限定的。日本株は
このところ堅調地合いが続き、過熱感が強まっていることも上値を抑える要因。アジア勢
や欧州勢が主力株買いに動く一方で、国内機関投資家が上値で売りを出したことから、日
経平均は1万円を挟んで一進一退となった。指数はプラス圏だったものの、値下がり銘柄
数が値上がり銘柄数を上回った。
東証1部騰落数は、値上がり564銘柄に対し値下がり870銘柄、変わらずが225
銘柄だった。東証1部売買代金は4971億円。
5日の米国株式市場は前週の大幅上昇から一服。主要株価指数もまちまちで、ナスダッ
ク総合指数<.IXIC>は上昇したが、ダウ工業株30種<.DJI>とS&P総合500種<.SPX>
は下落した。足元ギリシャのデフォルト懸念の後退や日本経済の今後の回復期待、円高一
服感などで堅調地合いが続く東京市場は、前日ほぼ横ばいだった米国市場や日本株の過熱
感で上昇が限定的だった。
序盤は鉱業や商社など資源関連株が買われる一方、前日まで相場を押し上げていた銀行
や証券、保険の金融株が売られた。市場関係者からは「日経平均1万円から上値を大きく
買い進める感じではない」(大手証券の株式トレーダー)との声が聞かれる。邦銀系の株
式トレーダーによると、序盤からアジア勢や欧州リアルマネーによる主力株買いがみられ
る一方、国内機関投資家が上値で売りを出しており、日経平均1万円を挟んだ攻防が続い
ているという。
引けにかけては9900円台後半で推移した。市場では「1万円乗せの達成感から小口
の利益確定売りが出ているものの、海外勢の買いなどでこなしている」(大手証券)、
「高値警戒感がじわじわと広がる中で週末の米雇用統計を見極めたいとして、全体的にこ
う着感が強い展開になりやすい」(みずほ証券・エクイティストラテジストの瀬川剛氏)
との声が出ていた。
個別銘柄ではローソン<2651.T>の売りが目立った。同社の新浪剛史社長は6月20日の
ロイターサミットで、夏場の天候や下期の動向を見通したうえで、中間期にも2012年
2月期業績見通しの上方修正に踏み切るかどうか判断するとしていが、前日引け後、
2012年2月期決算見通しを据え置くと発表した。ローソン株は終値ベースでみると、
6月20日は4075円だったが期待感から買いが続き、7月5日には4250円に上昇
した。また、出荷価格の値上げに関する報道を受け、収益改善期待から日本製紙<3893.T>
などパルプ・紙関連が買われた。
一方ムーディーズ・インベスターズ・サービスがポルトガルの格付けを投機的等級に引
き下げたことについて、前出の大手証券の株式トレーダーは「特に目新しい話でもなく、
影響は限定的」との見方を示した。
(ロイターニュース 吉池 威)