日経平均<.N225>
前場終値 10170.34 (+99.20)
寄り付き 10205.71
安値/高値 10155.83─10207.91
出来高(万株) 84530
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[東京 8日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は反発した。7日の米株
高や外為市場での円高一服を受け幅広い銘柄が物色された。アジアマネーや国内資金の流
入が観測されたほか、TOPIX先物買いも指摘され、日経平均は寄り付きで3月11日
以来となる1万0200円台を回復した。ただ、今晩に6月米雇用統計の発表を控えてい
るほか、週末要因も意識され、朝高後は伸び悩んだ。
東証1部騰落数は、値上がり1118銘柄に対し値下がり331銘柄、変わらずが
197銘柄だった。東証1部売買代金は6090億円。
7日の米国株式相場は続伸。ナスダック総合<.IXIC>は8営業日続伸となった。雇用市
場や小売売上高に関するデータが堅調な内容となったことで、8日の雇用統計発表を控え
景気の先行きに対する楽観的な見方が広がったという。米株高の流れを受け、序盤の東
京市場も買いが先行。不動産や海運などが物色されたほか、為替の円高一服感を背景に自
動車など輸出株も買われ、幅広い銘柄が上昇した。
外資系証券トレーダーによれば、アジアマネーや国内資金の流入が観測されているほか
TOPIX先物買いも指摘された。日経平均は寄り付きで3月11日以来となる1万0
200円台を回復。十字屋証券・資金運用グループチームリーダーの岡本征良氏は「米国
株の上昇などを背景に強さが継続しており、現実買いと理想買いが共存する状況となって
いる。内需系の好業績銘柄のほか、海外に販売活路を求める製造業も買われている」と指
摘した。
ただ朝方の買い先行後は上値の重い展開となった。日本株の短期的な過熱感から上値で
は戻り売りや利益確定売りが出やすいという。今晩発表の6月米雇用時計待ちとの指摘も
聞かれた。市場では「今晩の米雇用統計は良い内容が織り込み済みであり、材料出尽くし
になる可能性もある。ここから買いポジションは積み上げにくい」(大手証券)との見方
が聞かれた。
株式市場筋によると7月限日経平均オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特
別清算指数)は1万0225円82銭となった。寄り前にはSQ算出に絡む売買で買い越
しが見込まれていたうえ、寄り付き直前に大口のインデックス買いが入ったことでSQ値
が上振れし、「幻のSQ」になったという。今後はSQ値が需給の節目として意識される
懸念があると指摘されている。
個別銘柄ではセブン&アイ・ホールディングス<3382.T>が反発し6月14日の震災後高
値2263円を一時上回った。7日に発表した2012年2月期連結業績見通しの上方修
正を好感した。連結営業利益予想は前年比12.6%増の2740億円で、従来予想の2
480億円に比べ、10.5%の上方修正となる。
(ロイターニュース 杉山容俊)