日本円は本日6週間ぶりの高値をつけ、政府介入の可能性に関する憶測を引き起こした。一方米ドルは、投資家が今後数ヶ月間の米国の利下げを予想しているため、全面安となった。
木曜日のアジア時間序盤、円相場は0.5％の急伸を見せ、対ドルで155.37ドルに達した。この動きは水曜日の大幅上昇に続くものだ。円相場の上昇は、日銀が大幅な通貨買いを行ったのではないかという市場の憶測と一致している。日銀の金融市場のデータによると、先週は6兆円近くが買われた可能性がある。
ナショナル・オーストラリア銀行のストラテジスト、ロドリゴ・カトリル氏は、水曜日に為替が大きく動いたことはトレーダーを驚かせ、ポジションの見直しや解消を促した可能性が高いと指摘した。円のネット・ショート・ポジションは先週、17年ぶりの高水準に近かった。市場の動きは、日米金利差の縮小にも影響された。米国の利下げは60ベーシスポイント以上、日本の利上げは20ベーシスポイント程度で、今年は織り込み済みである。
ドナルド・トランプ米大統領候補のドル高・円安・人民元安に関する発言は、市場の不確実性を高めた。トランプ氏の発言はBloomberg Businessweekのインタビューでなされたもので、彼はこれらの通貨問題を問題視した。
年初来、円は対ドルで9％以上下落し、G10で最もパフォーマンスの悪い通貨となった。一方、中国人民元は約2.2％下落している。人民元は水曜日に小幅上昇したが、今日は北京での重要な指導者会議の終了を市場が待っているため、注視されている。
オフショア取引では、人民元は1ドル＝7.2667で50日移動平均線付近で取引されている。その他では、ニュージーランドドルは、国内のインフレデータが利下げペースの鈍化の可能性を示唆した後、水曜日からの上昇を維持し、0.6076ドルで取引された。豪ドルは0.6725ドルで安定を保った。
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