米国が景気後退の危機に瀕しているのではないかという懸念が高まるなか、世界の株式市場は大幅な下落に見舞われ、アジアの主要株価指数は月曜日、大幅な赤字で引けた。投資家はリスク回避の姿勢にとらわれ、経済成長を後押しするためには金利の迅速かつ大幅な引き下げが必要だと考えている。
ナスダック先物は1.28％下落、S&P500先物は0.79％下落した。日本では、日経先物は34,665で取引され、現物の終値35,909から大幅に下落した。この株式市場の下落は、金曜日に国債先物が大暴騰し、利回りが18ベーシスポイントも急落して11月以来の水準となったことに続くものだ。
先週、2年物利回りは50ベーシスポイント低下し、10年物利回りを下回りかけている。
7月の雇用統計が期待外れだったことから、市場では米連邦準備制度理事会（FRB）が9月に利下げを実施する可能性が70％近くに達しただけでなく、50ベーシスポイントもの大幅な利下げを実施するとの見方が強まっている。先物は現在、今年の利下げ幅を155ベーシスポイント、2025年にも同程度の利下げを予想している。
ゴールドマン・サックスのアナリストは、連邦準備制度理事会（FRB）の広範な政策緩和能力を緩和要因として挙げ、12ヵ月後の景気後退確率を10％ポイント引き上げて25％とした。同社は現在、8月に雇用が回復し、連邦公開市場委員会（FOMC）が25ベーシス・ポイントの引き下げを下振れリスクへの適切な対応とみなすことを条件に、9月、11月、12月に4分の1ポイントの引き下げを予想している。
市場は、本日中に発表されるISM非製造業景況感調査の結果を待っている。アナリストは、6月の予想外の落ち込み（48.8）に続き、51.0への上昇を期待している。
為替市場では、国債利回りの急低下により、米ドルの安全資産としての魅力が低下し、金曜のドル相場は約1％下落した。本日早朝、ドルは対円で続落し、さらに0.2％安の146.19ドルとなった一方、ユーロは1.0907ドルと安定を保った。スイスフランはリスクからの逃避から顕著な恩恵を受けており、ドルは6ヶ月ぶりの安値0.8586フランに近づいている。
他の主要中央銀行もFRBの緩和策を模倣するとの期待が高まっており、欧州中央銀行は年内に67bpの利下げを実施すると予想されている。
コモディティ市場では、金は利回り全般の低下から下支えされ、1オンス2,442ドルと堅調に推移している。一方、原油価格は中東の紛争激化を懸念し、先週8ヶ月ぶりの安値まで下落したにもかかわらず、反発した。ブレント原油は44セント高の1バレル77.24ドル、米国産原油は40セント高の1バレル73.92ドル。
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