アンジェス MG (T:4508)は、1999年に設立された大阪大学発の創薬ベンチャー遺伝子医薬に特化した開発を進めている新薬候補品を開発し、販売パートナーとの販売権許諾契約によって得られる契約一時金や、開発の進捗状況等によって得られるマイルストーン収益、上市後の製品売上高にかかるロイヤリティ収入を獲得するビジネスモデルとなる
2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が前年同期比29.3%減の169百万円、営業損失が2,796百万円(前年同期は2,005百万円の損失)となったNF-κB(エヌ・エフ・カッパ・ビー)デコイオリゴの臨床試験および非臨床試験にかかる研究開発費の増加を主因に、営業損失が拡大したこのうち、アトピー性皮膚炎治療薬に関しては第3相臨床試験の結果で統計的有意差が認められなかったまた、HGF遺伝子治療薬(重症虚血肢向け)のグローバル第3相臨床試験については、開発期間の短縮と費用削減を目的に臨床試験を終了し、米国で新たなプロトコルに基づいた第3相臨床試験を行うことを発表、2017年中の臨床試験開始を目指していく同社は米国及び国内市場で田辺三菱製薬 {{|0:}}と独占的販売権許諾契約を締結している
その他の開発パイプラインでは、NF-κBデコイオリゴ(椎間板性腰痛症治療薬)の第1/2相臨床試験を米国で、高血圧DNAワクチンの第1相臨床試験をオーストラリアでそれぞれ開始する予定同社はDNAワクチンを第3の事業の柱に育成していくため、同領域の先駆的企業である米Vical Incorporated(以下、Vical社)に追加出資を行い、筆頭株主となった(出資比率は18.6%、出資額808百万円)DNAワクチンの開発ノウハウを持つVical社との協力関係を深めることで、高血圧DNAワクチンの開発を加速化していく考えだまた、CIN(子宮頸部前がん病変)治療ワクチンについて、6月に森下仁丹と開発・製造・販売権許諾で基本合意したが、2016年中にも本契約を締結したい考えだ本契約の締結に至った際には契約一時金を受領することになる
同社は事業資金を調達するため、2016年8月に第三者割当による新株予約権を発行した当初行使価額である307円で、すべて行使が行われると仮定した場合の調達額は約23億円である(株式数は12%増加)6月末時点の現預金は約24億円となっており、当面の事業資金は確保できる見通しだただ、2017年も研究開発ステージが続くことから、再度資金調達が必要となり、株式価値の希薄化が生じるリスクがあることには留意する必要がある
※2016年12月期第2四半期累計の決算短信において継続企業の前提に関する注記を付しています
■Check Point
・Vical社と協力関係を深め、高血圧DNAワクチンの開発を加速化
・2016年6月に開発戦略の変更を発表した
・事業活動資金の充足のため第三者割当増資による新株予約権を発行
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が前年同期比29.3%減の169百万円、営業損失が2,796百万円(前年同期は2,005百万円の損失)となったNF-κB(エヌ・エフ・カッパ・ビー)デコイオリゴの臨床試験および非臨床試験にかかる研究開発費の増加を主因に、営業損失が拡大したこのうち、アトピー性皮膚炎治療薬に関しては第3相臨床試験の結果で統計的有意差が認められなかったまた、HGF遺伝子治療薬(重症虚血肢向け)のグローバル第3相臨床試験については、開発期間の短縮と費用削減を目的に臨床試験を終了し、米国で新たなプロトコルに基づいた第3相臨床試験を行うことを発表、2017年中の臨床試験開始を目指していく同社は米国及び国内市場で田辺三菱製薬 {{|0:}}と独占的販売権許諾契約を締結している
その他の開発パイプラインでは、NF-κBデコイオリゴ(椎間板性腰痛症治療薬)の第1/2相臨床試験を米国で、高血圧DNAワクチンの第1相臨床試験をオーストラリアでそれぞれ開始する予定同社はDNAワクチンを第3の事業の柱に育成していくため、同領域の先駆的企業である米Vical Incorporated(以下、Vical社)に追加出資を行い、筆頭株主となった(出資比率は18.6%、出資額808百万円)DNAワクチンの開発ノウハウを持つVical社との協力関係を深めることで、高血圧DNAワクチンの開発を加速化していく考えだまた、CIN(子宮頸部前がん病変)治療ワクチンについて、6月に森下仁丹と開発・製造・販売権許諾で基本合意したが、2016年中にも本契約を締結したい考えだ本契約の締結に至った際には契約一時金を受領することになる
同社は事業資金を調達するため、2016年8月に第三者割当による新株予約権を発行した当初行使価額である307円で、すべて行使が行われると仮定した場合の調達額は約23億円である(株式数は12%増加)6月末時点の現預金は約24億円となっており、当面の事業資金は確保できる見通しだただ、2017年も研究開発ステージが続くことから、再度資金調達が必要となり、株式価値の希薄化が生じるリスクがあることには留意する必要がある
※2016年12月期第2四半期累計の決算短信において継続企業の前提に関する注記を付しています
■Check Point
・Vical社と協力関係を深め、高血圧DNAワクチンの開発を加速化
・2016年6月に開発戦略の変更を発表した
・事業活動資金の充足のため第三者割当増資による新株予約権を発行
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)