[東京 9日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 正午現在 108.09/11 1.2727/31 137.58/62 午前9時現在 108.14/16 1.2739/43 137.77/81 NY午後5時 108.10/12 1.2734/36 137.62/66
正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの108円前 半だった。午前中は、短期筋を中心にポジション調整の動きが出て、108円ちょうどを 軸にもみ合う展開となった。
東京時間のドル/円は、朝方にじり高となり一時108.31円をつけたものの、仲 値公示を挟んで下押し圧力が強まり一時107.98円まで弱含んだ。「実需のフローは あまり出ていない。短期筋を中心にポジション調整の動きが出ていて、相場が振れている ようだ」(金融機関)との指摘が出ていた。 前日の海外時間にドルが下落した場面でも107円台後半で切り返した経緯があり「 底堅そうだ」(別の金融機関)との見方が出ていた。足元では、107円半ばから後半に かけて買いオーダーが観測されるという。 ただ、米長期金利が低位にとどまっていることもあり、ドルは上値を追う様子でもな いとの指摘もある。前日海外時間には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表 を前に、ハト派色が弱まることへの期待からドルは108円後半まで上昇したが、発表後 には利上げへの慎重なスタンスが確認された上、ドル高についての議論も含まれていたこ とから米金利は低下した。
<日銀総裁発言や機械受注への反応は限定的>
日銀の黒田東彦総裁の海外講演での発言が伝わったほか、内閣府が8月機械受注統計 を発表したが、市場の反応は限定的だった。 黒田日銀総裁は8日、ニューヨークで講演し、日本経済は消費増税による一時的な減 速を乗り越えて回復を続けていくとの見通しなどを示した。 一方、機械受注統計では、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注 額(季節調整値)が前月比4.7%増の8078億円となり、3カ月連続で増加した。ロ イターがまとめた事前予測0.9%増を上回った。内閣府は、機械受注の判断を「一進一 退で推移」から「緩やかな持ち直しの動きがみられる」に上方修正した。
<福島知事選が告示、円安けん制の要人発言に警戒感も>
市場では、円安をけん制する要人発言が、ドルの上値を抑えているとの指摘が出てい た。きょうは東京電力福島第1原発事故後初となる福島県知事選が告示されることもあり 、上田ハーローの外貨保証金事業部長、山内俊哉氏は「円安をけん制する発言が出やすく 、ドルの上値を重くしかねない」と指摘していた。 最近の円安をめぐっては、経済界から警戒する声が出ており、政界からも9月後半 、安倍晋三首相の「地方経済や中小企業に与える影響を注視したい」との発言が伝わり、 ドルが売られる場面があった。来春に統一地方選を控え、中小企業や地方経済への配慮を アピールするねらいがあるとの指摘が出ていた。
<豪雇用統計弱い、米ドル売りが豪ドルを支援>
豪9月雇用統計では、就業者数が前月比2.97万人のマイナスとなり、市場予想の 同2.0万人プラスを下回った。これを受けて豪ドルは売りが優勢となり、一時0.87 99米ドルの安値をつけた。失業率は市場予想と同水準の6.1%だった。豪ドルは前日 海外時間にドル安を受けて値を上げ、朝方には0.8840ドル付近を推移していた。 雇用統計を受けて下落した後、豪ドルは値を戻し、正午の豪ドル/米ドルは0.88 54米ドル付近を推移している。ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジスト 、村田雅志氏は「米ドル売りの流れの影響が出ている」と指摘していた。村田氏は、失業 率は労働参加率の低下に依存しており、労働参加率の低下トレンドも変わっていないとし て「豪景気は弱いと言わざるを得ない。豪ドルは来年前半にかけ、まだ下げる余地があり そうだ」と指摘していた。
(平田紀之) ((※ noriyuki.hirata@thomsonreuters.com; 03-6441-1822; Reuters Messaging: noriyuki.hirata.thomsonreuters.com@reuters.net))
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