[フランクフルト 4日 ロイター] - ドイツ銀行 (DE:DBKGn)とコメルツ銀行 (DE:CBKG)の最高経営責任者(CEO)は4日、欧州中央銀行(ECB)による利下げで預金者のほか、金融システムが痛手を被ると警告した。
ドイツ銀のゼービングCEOは銀行関連の会合で、利下げにより「資産価格が押し上げられ、預金者が一段の阻害を受ける」と述べた。
その上で、金利の低下は債務を抱える人や資産投資を行う人には恩恵となるが、国民の大半は恩恵を受ける立場にないとし、「社会の分断が一段と進む」と指摘。長期的に見ると、低金利は金融システムの阻害要因となっているとの考えも示した。
コメルツ銀のツィールケCEOも、低金利政策は「持続可能な政策ではないと考えている」と述べた。
ECBは12日に開く理事会で、利下げのほか、マイナス金利が銀行に及ぼす影響を軽減するための金利の階層化、および低金利政策の長期的な継続を確約するフォワードガイダンスの強化を含む包括的な刺激策を決定する方向に傾いていることが複数の関係筋の話で明らかになっている。