[フランクフルト 4日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は4日、ユーロ圏の銀行向けに実施している貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)について、借入コストをさらに抑え、融資を拡大することが可能という見解を示した。
ECBは昨年、第3弾のTLTROを開始。世界経済が低迷する中で与信を引き続き提供するため、銀行に低金利で資金を供給した。
ただ、これまで2回行われた入札の調達額は計1010億ユーロで、第2弾を大きく下回り、このところの企業融資の伸び鈍化を反映する内容になった。
ECBは公報で、「調査によると、TLTRO3による調達を巡る最近の市場参加者の期待は3000億─5600億ユーロの範囲で、全体の調達コスト約15ベーシスポイント(bp)の軽減が見込まれる」と指摘。
その上で「これにより最大15bpの貸出金利低減につながり、年間融資額約0.4%ポイントの伸びに寄与するとみられる」とした。
TLTRO3は残り5回の入札が予定され、次回は3月半ばの見通し。