[8日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は8日、米連邦準備理事会(FRB)の新たな金融政策運営の枠組みは目標の2%を超えるインフレ率を「容認」しているが、目標達成に政策をあおることを確約しているわけではないと述べた。
FRBは9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で、インフレ率が2%の目標を超える軌道にあると判断するまで金利をゼロ付近に維持する方針を表明。ただ、前日公表した議事要旨では、新戦略の適用方法を巡り、当局者の間で見解の相違があったことが分かった。
ジョージ総裁は、FOMC声明での新たな文言は「忍耐のメッセージ」であり、FRBがインフレ率に先手を打って過度に反応することはないと指摘。ただ、「どの程度の忍耐が必要になるのかはまだ不明」とし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴う供給上の制約により、インフレ率が想定よりも速く上昇する可能性があるほか、ワクチン開発によって抑圧された消費需要が解放された場合には特にそうなる公算が大きいとした。
その上で、「事態が収拾するまではインフレ率の基調的なペースを把握するのは難しい」とした。
また、資産購入についてFRBが「より詳細な」ガイダンスを提供することが重要と語った。