[東京 12日 ロイター] - 梶山弘志経済産業相は12日の閣議後会見で、半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)が日本に研究開発を目的とした子会社の設立を決めたことについて「歓迎する」と述べるとともに、国内半導体産業の活性化に期待を示した。
梶山経産相は「我が国が強みを有する材料、装置メーカーとの連携が促進され、国内半導体産業の活性化につながることを期待している」と述べた。
政府が政策の柱と位置付けるデジタル化やグリーン化でも先端的半導体は重要になるとの認識を示し、「こういう産業を支える中で、もう一度半導体のサプライチェーンをしっかり作っていく必要がある」と述べた。
世界の自動車生産などに影響が及んでいる半導体不足に対し、米国のバイデン政権は数週間以内に、必須部品のサプライチェーンを巡る問題の包括的見直しを指示する大統領令に署名する見通し。梶山経産相は、日本の製造業の状況は確認しているとし、「しっかりと必要な分だけ得られるようなサプライチェーンを考えていかなければならない。そういう面では米国と情報を共有する面もあるだろうし、連携する面もあると思う」とした。
(清水律子)