[フランクフルト 29日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は29日、富の再分配を通じた所得格差の是正について、金融政策による対応が難しいため、ECBが担うべき職責には当たらないという考えを示した。
ラガルド総裁は、現在も継続している金融政策の戦略検証において、気候変動などとともに平等性をテーマに掲げている。
ワイトマン氏はオンラインイベントで、富の分配に対する金融政策の効果が曖昧とした上で、選挙で選ばれた政治家こそ取り組むべき課題だと指摘。「金融政策は富の分配への的を絞った介入には適していない」と語った。
所得格差問題を巡っては、ビルロワドガロー仏中銀総裁が、政策を決定する際には雇用と所得分配を考慮する必要があると主張。レーン・アイルランド中銀総裁も、社会福祉に見合う場合、一時的な物価の上振れは容認され得ると述べている。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20210429T155331+0000