[東京 11日 ロイター] - 麻生太郎財務相は11日午前の閣議後会見で、事務方から公文書改ざん問題に関する「赤木ファイル」の存在を聞いたのは今年4月20日ごろだと述べた。「赤木ファイル」という言葉は「1年ぐらい前」から聞いていたとしつつ、そのファイルが何を指すのか分からなかったと説明した。
赤木ファイルは、学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざん問題で自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さんが経緯を記したとされる文書。同ファイルの存在を国が認めたことを巡り、麻生財務相は10日の衆院予算委員会で「これが『赤木ファイル』と言われるものであろうということを私どもが知ったのはかなり前で、いつだったかは記憶にない」と発言していた。
11日の会見では、赤木ファイルという言葉について聞いたのは「1年ぐらい前」とした上で、そのファイルが何を指すのかがわからなかったが、5月6日に裁判所から任意提出要請があったと説明した。
青森銀行とみちのく銀行の経営統合に関する報道については、正式に発表されていないためコメントは控えるとしつつ、「一般論として、人口減少などで地域における経営環境が厳しくなっているのは事実」と話した。また「経営基盤を強化し、その上で地方の企業に貸し出せる余力をきちんと(確保)して地域経済に貢献する姿勢が大切」と指摘した。現実には、同じ地域の金融機関はライバル同士であるため合併はなかなか難しいとの見解を示した。