［フランクフルト １１日 ロイター］ - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は１１日、ＥＣＢは１兆８５００億ユーロのパンデミック緊急購入プログラム（ＰＥＰＰ）終了後も、ユーロ圏経済に潤沢な支援を提供し続けると述べた。
クノット総裁は、ユーロ圏経済は回復しつつあり、ＥＣＢの緊急支援策も終了に近づいているが、インフレ率はなお低すぎるため、ＥＣＢは一連の非伝統的な政策措置を通して景気を支援し続ける必要があると指摘。「ＥＣＢ内では、緊急支援からその他の非伝統的な支援策への移行のみが討議されている」と述べた。
その上で、ユーロ圏の景気回復は加速しているとし、抑え込まれていた家計の需要（ペントアップデマンド）は予想より大きい可能性があるとし、ＥＣＢはこれを過小評価していた可能性があると指摘。ただそれでもインフレは弱く、物価が予想より大きく上昇したとしても、金利環境が基本的に変わるほどの大きな動きにはならないとの見方を示した。