[東京/香港 11日 ロイター] - 分散型金融(DeFi、ディーファイ)を手掛けるポリ・ネットワークは10日、仮想通貨が不正流出したとツイッターで明らかにした。流出額は約6億ドル(約660億円)と報じられており、ポリ・ネットワークの投稿によるとDeFiとして「過去最大」の規模。
同社は不正送金先を特定し、送金先のアドレスから送られてきたトークン(デジタル権利証)をブラックリストに入れるよう呼びかけた。仮想通貨関連メディアのザ・ブロックによると、発表時点でのそれらトークンの価値は6億ドルをやや上回る。
米サイバーセキュリティー会社サイファートレースが10日発表した報告書によると、DeFi分野全体での今年1─7月の損害額は4億7400万ドル。
ポリ・ネットワークはツイッターで法的措置を行う計画を明らかにしたが、この件の詳細に関する問い合わせには現時点で応じていない。
ステーブルコインのテザーの発行会社の幹部もツイッターで、この不正流出に関連して同社が約3300万ドル相当のテザーを凍結したことを明らかにした。
JPYC代表取締役の岡部典孝氏は、ポリ・ネットワークについて、ブロックチェーン間の資金移動が主な業務であるとし、それを仲介するための「ブリッジ」としてポリ側が置いていた資金が盗まれたようだと指摘。「被害額は大きいが、被害者は限られる可能性がある」との見方を示している。
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