[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)のロウ総裁は16日、最新のデータや予想は2022年内の利上げを「正当化しない」と述べて早期利上げ観測を改めてけん制した。
総裁は、国内のインフレ率は他の先進国に比べ出発点が低く、賃金制度も硬直的であるため、インフレ率が加速している一部の先進国に大きく後れを取るだろうとの見通しを示した。
「景気とインフレ率が理事会の中心的シナリオと大幅に異なる状態にならない限り、来年の利上げを検討することはない」と表明した。
ロウ総裁は、基調インフレ率は第3・四半期に2.1%に上昇したが、中銀の目標である2─3%に6年ぶりに回帰しただけだとし、米国のように広範な賃金上昇の兆しはないと強調した。