[北京 30日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は30日、温暖化ガス排出削減の推進に向けた金融機関向けの低利融資の第1弾を実施し855億元(134億ドル)を融資したと明らかにした。
炭素排出削減ファシリティー(CERF)と呼ばれる制度は、中国の脱炭素目標の達成に向けた取り組みの一つ。
排出量削減につながる融資をした金融機関が人民銀に利用を申請し、融資額の60%を低利で調達できる。期間1年の金利は1.75%で、7日物リバースレポ金利(2.2%)より低い。
人民銀金融政策局の孫国峰局長は記者会見で、企業が環境負荷の少ない石炭(クリーンコール)を利用する企業の取り組みを支援する低利融資も正式導入したと述べた。どの程度の規模を実施したかは明らかにしなかった。
CERFについて、華泰証券や光大証券は、2022年に本格運用されれば、クリーンエネルギー関連のプロジェクトに年1兆元投資される可能性があるとみている。
孫局長は、CERFと特別クリーンコール融資が信用供給全体と信用の安定した伸びに寄与し得ると説明。来年はマネーサプライの規模・構造の調整に向けてフル活用することになると述べた。