[イスタンブール 3日 ロイター] - トルコ統計局が3日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比48.69%上昇で、2002年以来約20年ぶりの大幅な上昇となった。一連の利下げと昨年末のリラ急落が影響し、予想以上の伸びとなった。
前月比では11.1%上昇。ロイターがまとめたエコノミストの予想は前年比46.7%上昇、前月比9.8%上昇だった。
生産者物価指数(PPI)は前月比10.45%上昇、前年比93.53%上昇だった。過去数カ月の為替相場の混乱を反映した。
リラは昨年44%下落した。通貨急落などを理由にトルコは今年、ガスや電気料金、道路通行料、バス料金などの管理価格を引き上げた。
1月は輸送費が前年比68.9%、食品・飲料は55.6%上昇した。
指標発表後リラは対ドルで下落し、前日終値比約0.4%安の1ドル=13.5420リラとなった。
スイスクオートのシニアアナリスト、Ipek Ozkardeskaya氏は「政策金利は14%で、インフレ率は48%だ。政府は為替差損を補填するとしている。長期的に見て良い組み合わせとは言えない」と指摘。
「実施すべき対策と実際の対策の間に深刻な乖離(かいり)がある。現時点ではリラ相場が統計に反応していないことに驚いている」と述べた。
一部のアナリストは、第1・四半期のインフレ率が前年比50%を超え、年内の多くの期間で40%を上回った後、年末に鈍化すると予想している。