[17日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は17日、米連邦準備理事会(FRB)は利上げとバランスシート縮小をより速いペースで行い、世界金融危機後の景気回復局面よりも積極的に緩和を縮小することが必要になるとの見方を示した。
ニューヨーク大学主催のオンラインイベントで「経済に大きな変化がなければ、今回はフェデラル・ファンド(FF)金利をより速いペースで引き上げ、前回よりも早期に、より速いペースでバランスシートの縮小を開始することが適切になるとみている」と述べた。
また、FRBの保有資産を米国債中心にシフトする動きを加速させるため、ある時点で住宅ローン担保証券の一部を売却することを支持する考えも示した。
このほか、緩和縮小に当たり、明確なフォワードガイダンスの提供から離れる必要があるとし「代わりに政策の全体的な軌道を伝え、政策決定の根拠を示す必要があるだろう」と述べた。
FRBはゼロ近辺にあるFFの引き上げを来月から開始し、直後に約9兆ドルに上るバランスシートの縮小も始めるとみられる。約40年ぶりの物価上昇率に対応するため、当局は利上げペースを巡り議論を進めている。