[ワシントン 18日 ロイター] - 世界銀行のマルパス総裁は18日、ロシアのウクライナ侵攻の影響により、2022年の世界の成長率予想を4.1%から3.2%に約1%ポイント引き下げると発表した。
電話会議で、ウクライナやロシアおよびその周辺諸国で構成される欧州・中央アジア地域の成長率がマイナス4.1%になると見込まれることが世界の成長率予想引き下げの最大の要因と指摘。戦争による供給上の混乱で食料価格やエネルギー価格が高騰しているため、先進国や多くの発展途上国でも経済見通しが引き下げられるとした。
また「複数の危機があるため、われわれは継続的な危機対応の準備をしている」と言及。「22年4月から23年6月までの15カ月間をカバーする約1700億ドルの新しい危機対応融資枠について今後数週間のうちに理事会と協議する」と述べた。
マルパス総裁によると、融資枠の一部でウクライナからの難民を受け入れた国を支援するほか、食料不足の影響を受けている国の問題にも対応するという。
また、世銀と国際通貨基金(IMF)が今週、ウクライナに対する新たな支援について協議し、多くの支援国から具体的なコミットメントが発表される見込みとした。