[20日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は20日、高インフレに対応するための連邦準備理事会(FRB)の利上げ路線は適切との見方が広がる中、5月の会合で50ベーシスポイント(bp)の利上げを決定することは「完全」で「堅実」との見方を示した。
デイリー総裁はネバダ大学で行った講演後に記者団に対し、米経済成長率はトレンドを下回る水準に減速するが、リセッション(景気後退)には陥らないとし、「ソフトランディングになる」と予想。景気後退に陥ったとしても短期的で穏やかなものになり、長期的な景気拡大が妨げられるほどではないと述べた。
その上で、企業や家計はFRBが利上げを実施することに「安心感」を覚えていると指摘。利上げを実施することで、インフレ抑制に加え、「泡立ち始めている」労働市場への対処も可能になるとの考えを示した。
ただ、最終的に金利がどこまで上昇する必要があるか判断するのは「時期尚早」とし、米国の引き締め的な金融政策、ロシアによるウクライナ侵攻、供給網の状況などが経済に及ぼす影響を見極めていきたいと語った。