[ワシントン 23日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は23日、経済危機に陥っているスリランカの融資要請について「実りあるテクニカルな協議」を行ったと発表した。また、世界銀行は同国への緊急支援策を用意していると表明した。
スリランカのサブリ財務相はワシントンに滞在し、IMF、世銀、インドなどと資金援助について話し合っている。
世銀報道官によると、緊急支援策には、現在の新型コロナウイルス対策プロジェクトから転用する形で医薬品購入に直ちに利用可能な1000万ドルが含まれている。
世銀は支援策の総額を示さなかったが、サブリ財務相は22日、約5億ドルの援助が検討されていると述べた。
IMFは23日の声明で、スリランカがマクロ経済の安定を回復するための「信頼できる首尾一貫した戦略」を実施するほか、現在の危機の間に社会的セーフティーネットを強化し、貧困層や弱者を保護する必要性についてスタッフ間で話し合われたと説明した。
サブリ氏は22日、記者団に対し、IMFとの協議はより伝統的な「拡大信用供与措置」プログラムに集中しているが、これがまとまるまでの間に30億─40億ドルのつなぎ融資が必要と説明。また、IMF融資と世銀援助に加え、必要不可欠な輸入を継続するための約15億ドルのつなぎ融資についてインドと話し合っているとした上で、さらに中国、日本、アジア開発銀行(ADB)にも支援について打診していると述べていた。