［オタワ ２７日 ロイター］ - カナダ銀行（中央銀行）のマックレム総裁は２７日、同国経済は「過熱」し、国内にインフレ圧力を生じさせているとの認識を示し、インフレ率を目標内まで抑えるために一定期間、中立水準を超えて金利を引き上げる可能性に言及した。
上院の委員会で証言し、景気過熱やインフレ圧力に対応し、「経済成長、インフレを冷やす必要がある」と言明。支出の伸びを抑制し、インフレ率を目標水準に回帰させるためには、利上げが必要だと語った。
中銀は今月、政策金利を５０ベーシスポイント（ｂｐ）引き上げており、マックレム氏は週初に、６月１日の次回会合で５０ｂｐの追加利上げを検討する可能性が高いと述べている。
議会証言ではまた、金利をどの水準まで引き上げるかは「経済がどう反応するかや、インフレ見通しの推移に左右される」との見方を改めて示した。
金利が数十年前の水準に戻る可能性があるかとの質問には、「インフレ率を目標内に回帰させるためには一定期間、中立水準を超えて利上げする必要があるかもしれない」と応じた。中銀は中立金利を２─３％と推計している。その上で「２─３％を若干上回るという意味で、７─８％にはならない」とした。
「これは、インフレ期待がしっかりと定着しているという事実を反映している」と続けた。