[リスボン 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は13日、ECBは7月上旬に引き締めサイクルを開始するとの見方を示した。緩和措置の縮小は段階的に行うべきと主張した。
銀行業界の会合で、ECBの金融政策正常化は「必要で望ましい」と述べた。「十分に強力な反応」が得られなければ、インフレ抑制のためにより積極的な引き締めが追加で必要になるかもしれないと指摘した。
経済成長を損なう恐れがあるため、正常化は段階的に行わなければならず、インフレに過剰に反応すべきでないとも述べた。
ECBは第3・四半期の初めごろに債券買い入れプログラムを終了し、その後で利上げサイクルを開始する可能性が高いと予想した。 「第3・四半期の最初の数週間に行われる可能性がある」と語った。
「2022年のインフレ率は依然として高いが、不均衡が徐々に解消され不透明性が低下するにつれて、中期目標に近づいていく」との見方を否定する構造的な理由はないと主張した。
「インフレが制御できなくなる構造的兆候はまだ見られない」と述べた。ただロシアのウクライナ侵攻を受けて「インフレを巡るリスクは上向き」との見方を示した。
賃金上昇の二次的な影響は「緊密な監視を続ける必要があるリスクの一つだ」と語った。