[ロンドン 24日 ロイター] - 英イングランド銀行(中央銀行)のチーフエコノミストであるピル理事は24日、英中銀が景気刺激策の一部を解除し、国債の売却開始の準備を進める中でも、金利が主要な金融政策手段であり続けると述べた。
ピル氏はドイツのヴァルター・オイケン研究所で行った講演で、量的引き締め(QT)として知られる債券売却は金融政策の引き締めに役立つと指摘。ただ、国債売却を段階的に予測可能な方法で実施していく限り「中期インフレ目標達成の手段として金利を利用することは可能だ」と述べた。
また、高水準にある英国のインフレについて、主に外的な衝撃によるものとしながらも、総合インフレ率の上昇が賃金やコストなどに二次的な影響をもたらすリスクがあると指摘。英中銀は「必要に応じて力強く行動する」用意があると改めて表明した。
英国の5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比9.1%上昇と、1982年3月以来40年ぶりの高い伸びとなった。
英中銀は16日、政策金利を0.25%ポイント引き上げ1.25%とすると決定。決定は6対3で、ピル氏は0.25%ポイントの利上げに賛成していた。