[ソウル 18日 ロイター] - イエレン米財務長官は18日、レアアース(希土類)、太陽光パネル、その他の重要品目について中国への「過度な依存」を解消し、中国が米国への供給停止に動くことを防ぐと語った。
就任後初のインド太平洋地域訪問の締めくくりに韓国に到着したイエレン氏はロイターに対し、韓国など信頼できる同盟国との通商関係を強化してサプライチェーン(供給網)の強靭性を高め、地政学上のライバルの影響を受ける可能性を回避したいと述べた。
イエレン氏は19日にLGの工場を視察した後に演説し、主要政策に関する懸念事項を説明する。
事前原稿の抜粋によると、米国はサプライチェーンの多様化に向け信頼できる貿易相手国への依存を高める。それがインフレの抑制、中国の「不公正な貿易慣行」に対抗することにもつながると訴える。
<中国と協力する分野>
イエレン氏は、韓国には「資源、技術、能力の面で途方もない強み」があり、LGをはじめとする韓国企業はすでに米国に投資していると述べた。
中国はかつて日本などの国への供給を止めたり、オーストラリアやリトアニアにはそれ以外の方法で圧力をかけている。
イエレン氏は「(中国は)気に入らない国に威圧行動で圧力をかけてきた。それが中国に依存したくない理由だ」と述べた。
中国について厳しい見解を示す一方で、同国との関係は「完全にネガティブないし非常に敵対的な域にエスカレート」しているわけでないとし、中国は他の分野では米国の懸念に耳を傾けており、低所得国の債務再編について建設的な動きを見せていると指摘。
「中国に関し現実的な懸念を持ち中国側に主張しているが、敵対関係を純粋にエスカレートさせるようなイメージは与えたくない」と述べた。