[ロンドン 11日 ロイター] - 英年金基金協会(PLSA)は11日、英国債市場の安定化措置としてイングランド銀行(英中央銀行)が10月14日までの期間限定で実施している緊急国債買い入れについて、今月末か「場合によってはそれ以降も」継続することを検討すべきと指摘した。
先月下旬の大規模減税計画の発表を受けて英国債が急落。国債を多く保有する年金はヘッジ目的のデリバティブ運用で追加担保差し入れを請求され苦境に陥った。事態を受け、英中銀は市場を安定させるために急きょ期間限定で国債の買い入れに踏み切った。
PLSAは声明で「「イングランド銀行の介入以降、年金基金の間で主要な問題となっているのは、買い入れをあまりに早く終了させるべきではないということだ。(買い入れを)次の財政イベントがある10月31日まで、場合によってはそれ以降も継続すべきという意見が多い。仮に終了する場合も、市場の変動を抑える追加措置を講じるべきとの声も多い」と述べた。
英中銀は10日、長期国債の買い入れ上限を倍に拡大し、11日にはインフレ連動債も買い入れると発表した。
PLSAは「全ての年金基金とサービス業者には引き続き、期間中にポートフォリオのリバランスをさらに進め、運用戦略を保護するために必要な措置を講じることを勧める」と述べた。