[北京/香港 22日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は、共産党大会で新たな中央委員会メンバーに選出されなかったため、退任する可能性が高い。関係筋によると、後任には元副総裁の殷勇氏が有力となっている。
64歳の易氏は閣僚級の定年である65歳に近づいているため、進退が注目されていたが、22日に発表された名簿では中央委員にも中央委員候補にも名前が記載されていなかった。来年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)を経ての退任が濃厚という。
人民銀の郭樹清党委書記(66)もメンバーから漏れた。ある関係筋は「改革派は党大会でほぼ退場した」と述べた。
人民銀からはコメントを得られなかった。
殷氏は2016─18年に副総裁を務め、現在は北京市党委副書記を務める。清華大学で工学博士、ハーバード大学で行政学修士を取得した53歳の同氏は党大会で中央委員に選出された。