[ローマ 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は8日、ローマで講演し、ECBの金融政策は引き続き、最新の経済指標に基づいて慎重に運営すべきだと述べた。
ECBはインフレ期待を安定させたが、地政学的な不透明要因があり、経済動向の予測は難しいと指摘。「従って、金融政策は引き続き慎重に運営すべきだ。入手できるデータに基づいて運営すべきだ」と述べた。
総裁は、将来の金利見通しに言及する一部のECB当局者を理事会の合意事項に反すると批判。
「不透明感が非常に強いため、理事会として、フォワードガイダンスなしに会合ごとに(政策を)決定することで合意していた」とし「このため、将来の利上げや利上げの長期化に関する同僚のコメントを私は評価しない」と述べた。