[22日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。英国のインフレ率が予想外に伸びたことから下落して始まったが、その後は買い戻しが優勢となった。
英日用品のユニリーバ、日用品のレキット・ベンキーザーがそれぞれ1.8%上げて、相場をけん引した。
2月の英消費者物価指数(CPI)は前年同月比10.4%上昇し、伸び率は市場予想を上回った。インフレ抑制のために政策金利が上昇するとの見方からポンドがいったん上昇したものの、その後は上げ幅が縮まったのがFT100種指数の相場を支援した。
中型株が中心のFT250種指数は0.11%下落した。
米連邦準備理事会(FRB)は銀行分野への懸念が出ている中でも金融政策引き締めを進めるかを決め、それが他の中央銀行が判断する基調となる可能性がある。
市場ではイングランド銀行(英中央銀行)が23日の金融政策委員会で利上げを決めるかどうかに懐疑的な声もあったが、英CPIが市場予想を上回ったことで25ベーシスポイント(bp)の利上げを決定するとの見方が固まった。
CPIを受けてトレーダーは英中銀のターミナルレート(政策金利の最終到達点)も従来は8月に4.3%になると予想していたのを、9月に4.6%なるとの見通しに変えた。
<欧州株式市場> 欧州株式市場は3日続伸して取引を終えた。銀行セクターの混乱が起きた中で、この日の米連邦準備理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)での決定に注目しながら取引された。
欧州中央銀行(ECB)の高官は現在進行中の金融不安による銀行セクターのストレスの兆候を注視しているものの、本格的な危機は今のところ考えにくいと相次いで発言した。
STOXX欧州600種銀行株指数は0.16%安と、3日ぶりに反落した。
金利に敏感な不動産株指数は3.79%安。不動産会社アラウンドタウンが10.0%急落したのが押し下げた。
英小売大手マークス・アンド・スペンサー(M&S)は4.5%上昇。シティが投資判断を「買い」へ引き上げたことが材料視された。
<ユーロ圏債券> 国債利回りが上昇した。銀行危機に対する懸念が和らぎ、欧州中央銀行(ECB)のタカ派と見なされる当局者が一段の利上げを提唱する中、この日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が注目されている。
独10年債利回りは7ベーシスポイント(bp)上昇の2.345%。独2年債利回りは13bp上昇の2.707%。
市場が見込むECBの政策金利見通しは上昇し、現在は9月に3.5%近辺でピークに達すると予想されている。ECBのターミナルレート(政策金利の最終到達点)予想は、欧州での銀行危機の懸念から一時は3.0%近辺に低下していた。
イタリア10年債利回りは9bp上昇の4.199%。独伊10年債利回り格差は184bp。
<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード
ユーロ/ドル 1.0797 1.0764
ドル/円 132.57 132.59
ユーロ/円 143.16 142.73
<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード
STOXX欧州600種 447.16 +0.69 +0.15 446.47
FTSEユーロファースト300種 1768.42 +3.90 +0.22 1764.52
ユーロSTOXX50種 4195.70 +14.10 +0.34 4181.60
FTSE100種 7566.84 +30.62 +0.41 7536.22
クセトラDAX 15216.19 +20.85 +0.14 15195.34
CAC40種 7131.12 +18.21 +0.26 7112.91
<金現物> 午後 コード
値決め 1949.35
<金利・債券>
米東部時間15時8分
*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード
3カ月物ユーロ 96.81 -0.08 96.89
独連邦債2年物 105.70 -0.23 105.93
独連邦債5年物 117.65 -0.40 118.05
独連邦債10年物 135.41 -0.61 136.02
独連邦債30年物 141.88 -1.08 142.96
*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード
独連邦債2年物 2.620 +0.103 2.594
独連邦債5年物 2.340 +0.060 2.309
独連邦債10年物 2.284 +0.040 2.287
独連邦債30年物 2.312 +0.023 2.218