[ブエノスアイレス 29日 ロイター] - アルゼンチン大統領選の予備選でトップに躍り出た独立系で極右のリバタリアン(自由至上主義)経済学者、ハビエル・ミレイ氏の政策顧問らはロイターに対し、通貨ペソを廃止し穀物税を引き下げる同氏の選挙公約について、実現には時間を要するとの見通しを示した。
ミレイ氏側近のラミロ・マラ氏は、ミレイ氏が本選で勝利した場合、2年以内に経済をドル化し、大規模な農業セクターへの課税を廃止すると述べた。ただ、有権者はそうした政策が「魔法によって実現」するのではないことを理解する必要があるとし、実現には時間がかかると強調した。
ミレイ氏の政党から上院選への出馬を表明しているフアン・ナポリ氏も、改革の下地を整えるのには時間を要すると述べた。
マラ氏はまた、ミレイ氏が大統領選で勝利したとしても同氏の政党が議会過半数を制する可能性は小さいと予想。議会の抵抗をかわすため、大統領令や国民投票といった手段を検討する可能性を示した。
インフレ高騰に対する国民の怒りを背景に、今月13日の大統領選予備選ではミレイ氏が与党連合と野党連合を抑えてトップに立ち、ショックを巻き起こした。本選は10月22日に予定されている。