[ブラジリア 2日 ロイター] - ブラジル中央銀行のロベルト・カンポス・ネト総裁は2日、米国で長期金利の上昇が続いていることについて、ブラジルからの資本流出に影響する可能性があると懸念を示した。ブラジルの外為業界団体のイベントでの発言。
カンポス・ネト氏は「米国の長期金利が高止まりし、上昇を続ければ、ある時点で資本の流出が加速する可能性があるのは明らかだ」と述べた。こうした展開は中銀の基本的なシナリオではないと断った上で、一部の国ではインフレが低下局面に入りながらも下がりにくい状態にあるため、金融政策の実行には慎重さが必要だと強調。「世界の金融政策を見る時に最も重要なのは、米国の動きを理解することだ」と述べた。
また先進国市場では財政問題が「ますます重要になる」と指摘。財政は世界的に基準が切り上がっており、米国は支出急増が同国の長期金利が上昇する要因になっているとした。