Gayatri Suroyo Stefanno Sulaiman
[ジャカルタ 17日 ロイター] - インドネシア中央銀行は17日、主要政策金利の7日物リバースレポ金利を予想通り6.00%に据え置いた。ルピア相場の安定と今年のインフレ目標に沿った判断と説明。一方、利下げ余地が通貨次第となる中、次の行動には辛抱強くあり続けると表明した。
翌日物の預金ファシリティー金利と貸出ファシリティー金利も据え置いた。中銀は昨年10月以降、政策金利を据え置いている。
ワルジヨ総裁は、世界市場の不透明感が後退したことがルピアの安定につながり、先進国による引き締めサイクルが終わると見られることから、ルピア高の傾向さえ示していると述べた。
中銀は米連邦準備理事会(FRB)が今年後半に金融緩和を開始し、合計75ベーシスポイント(bp)の利下げを行うと予測している。
インドネシア中銀自体が緩和を開始する余地について質問された総裁は、ルピアがどれだけのペースで上昇するか、インフレ率、経済成長次第だと答えた。
総裁は「われわれは国内と世界の状況を注視するために辛抱強くあり続けるだろう」と述べた。
ルピアは金利据え置き発表に反応薄。前日比0.34%安の1ドル=1万5640ルピア前後で取引された。
中銀は2024年のインフレ率目標を1.5─3.5%と、23年目標(2─4%)から引き下げている。
24年の成長率見通しについては4.7─5.5%で維持。23年の予想は4.5─5.3%だ。
インフレ率が目標内に収まっていることから、大半のエコノミストは次の動きは利下げになると予測。ただ、時期については意見が分かれており、ルピア相場の安定次第となりそうだ。
DBSのエコノミスト、ラディカ・ラオ氏は「国外の状況がはっきりするまでは、中銀がハト派的なガイダンスを出したり、金融緩和を前倒ししたりするようなことはないだろう」と述べた。
ダナモン銀行は、今年中に50bpの利下げがあると予想。エコノミストのイルマン・ファイズ氏は「今年の利下げ余地は、予想される経常赤字の拡大傾向を考慮すると、FRBの利下げ幅には及ばないかもしれない」と述べた。