[マニラ 22日 ロイター] - フィリピン中央銀行のレモロナ総裁は22日、現時点ではインフレ率が中銀目標の2─4%を引き続き上回ると予想されるとして、金融政策は「充分な引き締め」を継続する必要があるとの見方を示した。2月15日に行われる次回政策決定会合での利下げの公算が小さくなった。
中銀は2022年5月以来、インフレ対策のため政策金利を計450ベーシスポイント(bp)引き上げた。昨年の最後の2会合は据え置いている。
フィリピン統計局が発表した23年12月の消費者物価指数(CPI)は3.9%上昇で中銀目標範囲に収まったが、通年の平均インフレ率は6.0%と、目標の2─4%を大きく上回った。
レモロナ総裁はまた、中国の景気鈍化を「懸念材料」として挙げ、景気減速が「長引く」可能性があると指摘、フィリピンの成長見通しも悪化させる恐れがあると述べた。