世界的な金利見通しに影響を与えると予想される米国、欧州、日本のインフレ・データを投資家が待ち望む中、米ドルは堅調な動きで週明けを迎えた。
外国為替市場はこのところ、キャリー（持ち高）探しの動きでドルが買われる一方、金利政策に不透明感をもたらしている米経済指標のシグナルがまちまちであることも反映している。
先週、対ドルで0.9％上昇したユーロは、1.0846ドルと、1年以上にわたって維持されているレンジ内で取引された。英国と米国が祝日のため、今日の取引は軽微だった。
投資家は、5月29日に発表されるドイツのインフレ率と、5月31日に発表されるユーロ圏のインフレ率に期待している。
米連邦準備制度理事会（FRB）が好んで使用するインフレ指標であるコア個人消費支出価格指数は、前月比で堅調に推移すると予想されている。
金利の不透明感が続くなか、投資家は円、人民元、スイス・フランなどの低利回り通貨から離れ、代わりにユーロやドルを選んでいる。
スイスフランは年間を通じて下落し、先週は1ユーロ＝0.9928フランと2023年4月以来の安値をつけた。中国人民元は先週、1ドル＝7.24元と5月上旬以来の安値をつけた。
日本円は今日、1ドル＝156円87銭で安定しているが、日本国債の利回りが上昇しているにもかかわらず、米国債の利回りを大幅に下回っているため、支持を得るのに苦労している。
日本のインフレ動向の信頼できる指標である東京都の消費者物価指数（CPI）が5月31日に発表され、投資家の注目を集めることが予想される。
また、米国株式市場の決済が2日制から1日制に変更される予定だが、アジアの早朝取引量が増加する可能性があるため、為替取引でも注視されている。
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