中国の5月の新規銀行融資は予想を下回る伸びを示し、いくつかの主要金融指標は過去最低を記録した。中国人民銀行（PBOC）の報告によると、中国の銀行による5月の人民元建て新規融資は9,500億元（1,309億3,000万ドル）で、4月の7,300億元から増加した。それでも、アナリストが予想した1兆2550億元を下回った。
人民銀行（PBOC）は月次の内訳を明らかにしていないが、5月の数字は同行の1-5月のデータから1-4月と比較して推計された。1月から5月までの新規融資額は11兆1400億元で、年初4ヶ月の10兆1900億元から増加した。
中央銀行は景気を下支えし、デフレ圧力と闘うというコミットメントにもかかわらず、信用需要の減少に伴う銀行システム内の過剰流動性のリスクについては慎重な姿勢を崩していない。PBOCは、収益性に懸念がある中、一部の銀行に対し貸出を増やすよう促したと報じられている。
中国の2024年の経済成長目標は約5％だが、需要の低迷と不動産セクターの長期低迷が景気の足かせとなっており、利下げや銀行の預金準備率引き下げが予想されている。不動産市場を活性化させるため、中国は5月に、国営企業が手ごろな価格の住宅用売れ残りマンションを購入するのを支援するための3,000億元の再融資枠を含む措置を導入した。
5月の広義M2マネーサプライは前年比7.0％増にとどまり、過去最低の伸びとなり、予想の7.2％増を下回った。M1マネーサプライは過去最大の年間4.2％減となった。人民元貸付残高は前年比9.3％増と、4月の同9.6％増を下回り、予想の同9.5％増を下回った。
経済における信用と流動性の総合的な指標である社会総資金（TSF）は、年間成長率が4月の8.3％という過去最低から5月は8.4％へとわずかに改善した。5月のTSFは2兆700億元増加し、4月の異常な縮小を上回った。これも予想の2.2兆元を下回った。当時の為替レートは1ドル＝7.2558元だった。
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