[ブリュッセル 13日 ロイター] - 欧州の経済団体ビジネスヨーロッパが240社を対象に実施した調査によると、認可手続きに時間がかかることが欧州への投資の障害になっているとの回答が8割以上に達した。
同団体は手続きの迅速化を欧州連合(EU)の最優先課題にすべきだとしている。
83%の企業が複雑で時間のかかる手続きが欧州への投資の障害になっていると回答。53%の企業が認可手続きは「深刻な問題」と答えた。
大半の会員企業は欧州の投資環境が米国やアジアよりも悪いと感じており、エネルギーコスト、過剰な規制、長い認可手続きを3大要因として挙げた。
ビジネスヨーロッパは2024─29年の次期欧州委員会では欧州の競争力向上のため認可手続きの問題に取り組むべきだと主張。「コストは基本的にかからないが、企業にとって非常に大きなメリットが見込める」としている。
認可取得に1─3年かかったとの回答は47%。それ以上かかったとの回答は16%だった。多くの企業は事業に複数の認可が必要で、ドイツの液化天然ガス(LNG)ターミナルは年間約20件の認可取得が求められる。
ドイツの風力発電所建設や欧州の医療機器の認可取得では米国の2倍の時間がかかるという。