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30日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・機関投資家は積極的には動けず
・ドル・円は101円43銭付近、ドルもみあい、半期末で売り買い交錯
・住友大阪、三菱UFJなど5社のレーティング格上げ
■機関投資家は積極的には動けず
日経平均は大幅に反落。
258.10円安の16435.61円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えた。
ドイツ銀行の経営不安による金融システムへの影響が警戒されるなか、幅広い銘柄に売りが先行した。
16500円を割り込んで始まった日経平均は、その後16407.78円と16400円割れ寸前まで下げる局面をみせている。
セクターでは、電力ガス、海運、その他金融、鉄鋼、非鉄金属、輸送用機器、保険、パルプ紙、精密機器が2%超の下落。
一方で、原油減産合意を背景に鉱業がしっかり。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。
指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクグ (T:9984)、ファナック (T:6954)、KDDI (T:9433)が重し。
日経平均は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になり、日中値幅は70円程度で推移している。
これまでのもち合いレンジ下限レベルでの攻防であり、自律反発も意識される水準ではある。
しかし、週末、月末、中間期末となることから機関投資家は積極的には動けず、インデックスに絡んだ売買の影響を受けやすい需給状況である。
後場は日銀のETF買入れや期末のドレッシング買いが需給の下支えとして意識されそうだが、これによる切り返しを狙ったロングポジションは期待しづらいところである。
個別に材料が出ている銘柄やテーマ性のある銘柄での、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりやすいとみておきたい。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は101円43銭付近、ドルもみあい、半期末で売り買い交錯
30日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。
半期末で売り買いが交錯し101円付近で方向感の乏しい値動きとなった。
ドル・円は101円付近で寄り付いた後、半期末要因に伴う輸入企業や機関投資家のドル買いが継続し、101円25銭まで上昇。
ただ、その後は輸出企業のドル売りに押される展開となり、ドルは100円93銭まで値を下げる場面もあった。
日経平均株価は前場約250円安で引け、ランチタイムの日経平均先物は約300円安となっているが、ドル買い需要は厚いため下値は堅いようだ。
日経平均が午後に一段安となっても、アジア市場では101円付近から大きく下げる展開は想定しにくい。
目先のドル・円は売り買い交錯で方向感の乏しい値動きが続きそうだ。
ある市場関係者は「ドルは上昇も下落も見込みにくい」と話している。
なお、午前中に発表された経済指標などによるドルへの影響は限定的。
ここまでのドル・円は100円93銭から101円25銭、ユーロ・円は113円19銭から113円62銭、ユーロ・ドルは1.1205ドルから1.1224ドルで推移した。
12時23分時点のドル・円は101円43銭、ユーロ・円は113円73銭、ポンド・円は131円50銭、豪ドル・円は77円31銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・住友大阪 (T:5232)、三菱UFJ (T:8306)など5社のレーティング格上げ
・チェンジ {{|0:}}、ソフトバンテク (T:4726)、SEH&I {{|0:}}など5社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはソフトバンクG (T:9984)、2位ファナック (T:6954)、2銘柄で日経平均を約29円押し下げ
・麻生財務相
「OPEC減産の中長期的な影響はまだわからない」
・黒田日銀総裁
「中央銀行が万能でないこともまた事実」
・日銀金融政策決定会合の主な意見(9月20-21日分)
「マイナス金利は国債買い入れとの組み合わせで長短金利を大きく引き上げる効果」
「金融機関の収益、金融市場、生保年金の運用などへの影響も留意の必要」
☆後場の注目スケジュール☆
・15:00 独・8月小売売上高(前月比予想:-0.2%、7月:+0.6%修正値)
・15:00 英・9月全国住宅価格指数(前月比予想:+0.3%、8月:+0.6%)
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