5日午前の東京外為市場では、ドル・円は113円65銭付近。
イタリア国民投票の結果を受けた円買いは一服したが、日本株の軟調地合い継続で上昇は鈍い。
4日に行われた憲法改正の是非を問うイタリア国民投票は否決され、レンツィ首相が退陣を表明しリスク回避的な動きでドル・円は一時112円88銭まで値を下げた。
一方、ニュージーランドのキー首相による突然の辞任表明も、円買いを支援したようだ。
ただ、イタリアの国民投票の否決はある程度織り込み済みだったことで、影響は限定的となり朝方の円買いを巻き戻す動きに。
ドル・円は113円80銭台まで切り返した。
その後、114円付近では売り圧力が観測され、上昇は抑えられているようだ。
ランチタイムの日経平均先物は下げ幅を縮小しており、午後の株価反転を期待したドル買い・円売りで114円回復を目指す値動きとなりそうだ。
ここまでのドル・円の取引レンジは112円88銭から113円86銭、ユーロ・円は118円73銭から120円76銭、ユーロ・ドルは1.0506ドルから1.0666ドルで推移。
【要人発言】
・菅官房長官
「(イタリア国民投票の市場への影響)G7中心に連携して対応」
・浅川財務官
「日銀だけでは長期的デフレは克服できない」
「市場は相対的に安定しているが、政治経済面で不確実性もある」
・中国人民銀当局者
「人民元の安定化に外貨準備活用を」