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ダイナムジャパンHD Research Memo(1):厳しい事業環境でも利益を確保。規制強化を逆手に取り成長につなげる

発行済 2017-12-25 15:58
更新済 2017-12-25 16:00
ダイナムジャパンHD Research Memo(1):厳しい事業環境でも利益を確保。規制強化を逆手に取り成長につなげる
■要約

ダイナムジャパンホールディングス<06889/HK>は、店舗数で第1位の日本最大級のパチンコホール運営企業。
チェーンストア理論に基づいて練り上げられてきたローコストオペレーションに強みと特徴があり、新規出店から日々の店舗運営まで徹底されている。
また、顧客第一主義や情報開示、コンプライアンス経営の徹底などが評価されて業界初の株式上場を果たしたパイオニア企業でもある。


1. 2018年3月期第2四半期は厳しい事業環境の中でも利益を確保
2018年3月期第2四半期は、営業収入77,211百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益8,722百万円(同6.3%増)と、減収ながら営業増益で着地した。
射幸性の規制強化の影響もあり、営業収入は前年同期減収となったものの、ローコストオペレーションの実力を発揮して営業費用の節減に努め、営業増益を達成した。
店舗売上拡大に向けた地域性を生かした営業努力は着実に成果を上げてきており、成功体験の共有で全体の底上げを図っている。


2. 成長戦略は店舗数の増大と既存店売上高の拡大の2つを軸に展開
同社の成長戦略は、店舗数の増大と既存店売上高の拡大の2つで構成されている。
ここ数年は業界の市場縮小や客離れの動きに対応して、既存店の売上高拡大に注力してきた。
具体的には、店舗の大規模改装や営業手法の見直しなどを行い、着実に成果を出してきた。
市場規模の縮小で効果が長続きしにくい現実もあるが、ローコストオペレーションの徹底で、利益については配当と成長投資が可能な水準のEBITDAを安定的に獲得している。


3. 規制強化が触媒となって店舗数拡大による成長戦略が加速する可能性
パチンコ業界に対する射幸性の規制は続いている。
2016年の大当たり確率の規制に続き、2018年2月には新規則が施行される予定だ。
同社もこれによる影響には警戒を強めているが、これが同社にとってはプラスに作用する可能性もある。
規制強化の影響で店舗閉鎖や倒産等、本格的業界再編のトリガーが引かれる可能性があるためだ。
同社はこれまで厳格な出店基準に基づく標準店での出店を中心としてきたが、今後は閉鎖店舗の居抜き出店やM&Aによる店舗数の拡大にも積極的に取り組む方針だ。


■Key Points
・規制強化により、市場の長期縮小トレンドが続く可能性
・店舗数の拡大と既存店売上高の拡大の2つが成長戦略の中心軸
・ローコストの強みと経営体力を生かし、店舗数拡大による成長戦略が一気に加速する可能性も

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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