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・日経平均は続伸、先物主導で一気に週末モードに
・ドル・円は上げ渋り、米朝の緊張緩和に思惑
・値上がり寄与トップはファーストリテ (T:9983)、同2位はソフトバンクG (T:9984)
■日経平均は続伸、先物主導で一気に週末モードに
日経平均は続伸。
186.60円高の21554.67円(出来高概算10億2000万株)で前場の取引を終えた。
注目されていたトランプ米大統領による関税計画の詳細発表では、カナダとメキシコへの関税適用を除外し、他の同盟国にも交渉余地を残すことが明らかとなった。
既に報道されていたことではあるが、一先ず貿易戦争への警戒感が和らぐ格好に。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円高だったが、この流れを引き継ぐ格好から、日経平均は21500円を回復して始まった。
さらに、北朝鮮の金正恩委員長はトランプ米大統領に早期の会談を要請し、トランプ大統領は5月までに会談すると応じたと報じられたことを受けて急動意をみせ、一時21884.45円まで上げ幅を拡大させる場面をみせている。
ただ、その後先物主導で急速に上げ幅を縮める格好となり、値動きの荒さが目立っている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。
セクターでは建設、石油石炭、精密機器、機械、化学、水産農林、海運、食料品、保険が堅調。
一方で、鉄鋼、パルプ紙、電力ガス、証券が小安い。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ (T:9983)、ソフトバンクG (T:9984)、東エレク (T:8035)、ダイキン (T:6367)がけん引。
SQ値概算は21575.45円だったが、これを下回ってきている。
日経平均は一時25日線を突破する局面もみられたが、その後急速に上げ幅を縮めてきており、一気に週末モードに入った格好であろう。
米雇用統計の結果を見極めたいとする模様眺めムードが高まり易く、手掛けづらさが意識されてきそうである。
また、プラス圏での推移とはいえ、11時以降の225先物は20分程度で高値から300円程度値を下げており、こういった値動きの荒さも手掛けづらくさせそうである。
日経平均はSQ値レベルでのこう着となるようだと、中小型株についても次第に利益確定の流れに向かわせやすいだろう。
物色対象に広がりがみられるというよりも、強い銘柄に短期筋の資金が集中する格好になりそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は上げ渋り、米朝の緊張緩和に思惑
9日午前の東京市場でドル・円は上げ渋り。
米朝会談実現に可能性が高まり円売り優勢となったが、材料難でドル買いは上昇一服となった。
米朝が今後、朝鮮半島の非核化に向けた協議を始めると報じられ、東アジアの安定化への期待から日経平均株価が上昇。
リスク選好的な円売りが優勢となり、ドルなど主要通貨を押し上げた。
ただ、ランチタイムの日経平均先物は急速に上げ幅を縮小。
目先の日本株高継続を見込んだ円売りは弱まりつつある。
日銀は緩和的な金融政策の維持を決めたが、反応は限定的。
ドル買いは長続きしなかった。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円17銭から106円92銭、ユーロ・円は130円70銭から131円59銭、ユーロ・ドルは1.2295ドルから1.2318ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・ヴィンクス (T:3784)や鎌倉新書 (T:6184)など7銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ (T:9983)、同2位はソフトバンクG (T:9984)
■経済指標・要人発言
・トランプ米大統領
「大きく進展しているが、北朝鮮制裁は合意に達するまで継続」
・ジョージ米カンザスシティ連銀総裁
「FRBが金利の緩やかな正常化を続けることが重要」
「インフレ率が今年2%前後に加速すると予想」
・周小川・中国人民銀行総裁
「中国は経済開放をもっと大胆に行える」
「金融レバレッジは安定しつつあり、着実に低下」
・日・1月全世帯家計調査・支出:前年比+1.9%(予想:-1.0%、12月:-0.1%)
・日・2月マネーストックM3:前年比+2.8%(予想:+2.8%、1月:+2.9%)
・日・1月毎月勤労統計・現金給与総額:前年比+0.7%(予想:+0.7%、12月:+0.7%)
・中・2月消費者物価指数:前年比+2.9%(予想:+2.5%、1月:+1.5%)
・中・2月生産者物価指数:前年比+3.7%(予想:+3.8%、1月:+4.3%)
☆後場の注目スケジュール☆
・16:00 独・1月貿易収支(予想:+181億ユーロ、12月:+181億ユーロ)
・16:00 独・1月鉱工業生産(前月比予想:+0.7%、12月:-0.6%)
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