17日のアジア市場で、市場は来たる連邦公開市場委員会(FOMC)の成り行きを様子見する形で、米ドルが小幅下げとなった。
19日に予定されているFRBの政策金利発表が、今週の注目ポイントとなるだろう。市場は金利変更はないという見方が強いが、今年後半に緩和的金融政策の計画を発表する観測が強まっている。
欧州、英国、日本の金融政策決定会合も今週予定されている。
IG証券シニアFXストラテジストの石川順一氏は、「好調ぶりを示した米国経済統計に加え、ユーロやオーストラリア・ニュージーランドドルを筆頭とする他国通貨に米ドルは支えられている」とロイターの取材に対しコメントし、「FRBは遅かれ早かれ金利引き下げを行うかもしれないが、それはオーストラリアや欧州の中央銀行にも当てはまり、米ドルにとって有利な状況になる」と付け加えた。
米ドルインデックスは0.02%安の97.042で取引されている。14日発表の5月の小売売上高は予想を上回り、ドルインデックスは2週間で最高の水準となった。
米ドル/中国元は小動きで、0.01%安の6.9242で取引されている。14日に発表された5月の鉱工業生産成長率は17年来最低の伸びとなり、中国経済への警戒が強まるシグナルを発した。
米中貿易摩擦に関してウィルバー・ロス米商務長官は、来たるG20の場で通商合意に至る事は期待していないと述べている。
16日同氏は米WSJ紙のインタビューに対し、「G20の場において期待できることとして、積極的な対話を再開することへの合意が限度だろうとみている」と述べた。
14日にトランプ米大統領は、「習氏がサミットに出席しなくとも問題ない。中国は最終的に米国と通商合意を結ぶことになるだろうからだ」と述べている。
米ドル/日本円は0.02%高の108.58で取引されている。
豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルはそれぞれ0.04%高、0.31%高となっている。
米ドル/韓国ウォンは0.02%安の1,186.60で取引されている。