G20サミットの開催を明日に控え、27日のアジア時間に日本円が下落する一方、米ドルは上昇した。
午後5時28分時点で、米ドルインデックスは0.06%高の95.787で取引されている。
トランプ米大統領は26日、週末の通商合意に向けた対談で満足のいく進展が見られなかった場合、中国の輸入物品に対し追加関税が課せられると警告を行った。
それ以前には、スティーブン・ムニューシン米財務長官が米中間で通商合意に至る「道は存在する」と述べていた。
同氏は「通商合意に至るまで90%の地点まで来ており、合意に至る道はあると考えている」と述べ、「我々は、中国側が交渉の席に再び着き交渉を再開させたいという声を上げることを望んでいる。なぜなら、両国間の貿易を正常に保ち関係性を築き続けることで、両国経済にとって良い結果が生まれるからだ」と加えている。
「1つ合意に向けた計画を立てて前進する事を期待している。トランプ米大統領と習近平国家主席は緊密に連携しており、前回のG20における対談も生産的であった」とも述べている。
同氏のコメントを受け、安全資産の日本円は米ドル/日本円が0.21%高の108.00で取引された。
米政府は、29日午前11時30分の朝に対談が行われると発表した。
BKアセットマネジメント外国為替戦略マネージングディレクターのキャシー・リーエン氏は、「2者間の対談後、投資家は最低でも交渉再開を実現してほしいと考えているでしょう。我々もそうなるとみているが、トランプ米大統領の動きは本当に読めないのも現実だ」と述べている。
ジェローム・パウエルFRB議長が「FRBは短期的な政権の意向に左右されない」と述べ、トランプ米大統領の大幅な利下げ期待を跳ね返した事から、円売り・ドル買いを促している。
トランプ米大統領はFOXニュースの取材に、パウエルFRB議長が利下げを行っていない事に対して「良くない動き」だとコメントし、先週インフレ率の回復が十分でない場合に欧州経済は更なる景気刺激策を必要としていると発言したマリオ・ドラギECB議長を比較に挙げた。
トランプ米大統領は、「ドラギ氏を代わりに迎え入れるべきだ」とも発言した。
豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルはそれぞれ0.16%、0.12%高となっている。
米ドル/人民元は小動きで、6.8771となった。