8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:米中摩擦の行方に振らされやすい状況もセンチメントは明るい■前場の注目材料:三井不、2Q営業利益5.8%増、コンセンサスを若干上回る■トヨタ、4—9月期、売上高・当期益最高、「原価低減さらに進める」■米中摩擦の行方に振らされやすい状況もセンチメントは明るい8日の日本株市場は、米中協議の進展を背景とした米株高の流れを受けて、買い先行の相場展開になりそうだ。
7日の米国市場では、NYダウが182ドル高となった。
中国と米国は関税を段階的に撤回することで合意したと、中国商務省の報道官が明らかにしたと伝えられたことが材料視されている。
これを受けてキャタピラーなど中国関連が堅調だったほか、長期金利の上昇を受けて金融セクターを中心に買いが広がった。
さらに、原油先物相場の反発を受けて、エネルギー株が買われた。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比175円高の23535円。
円相場は1ドル109円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、日経平均は年初来高値を更新してくる。
決算ピークの中で資生堂 (T:4911)など弱い内容の銘柄については売り優勢となろうが、先物主導によるインデックス売買により、指数インパクトの大きい値がさ株などが指数を押し上げる格好になりそうだ。
もっとも、週末要因から積極的な売買は手控えられるため、ギャップスタート後は、23500円を挟んでのこう着が意識されやすい。
ただし、昨日はソフトバンクG (T:9984)の影響が警戒されているなかでも、日経平均は小幅ながら3日続伸となるなど、底堅い相場展開だった。
足元で日経平均は一気に23000円を回復していることもあり、調整局面では買い戻しのほか、押し目買い姿勢も意識されやすいところであろう。
米中摩擦の行方に振らされやすい状況ではあろうが、ソフトバンクGの決算を受けた下落影響の中での底堅さにより、買い戻し中心ながらもセンチメントは明るいだろう。
なお、来週まで決算ピークとなり、積極的な売買は手控えられそうだが、センチメントが明るい中では、決算通過後はアク抜けを意識した売買に広がりがみられてくる可能性もありそうだ。
資生堂が売り一巡後に底堅い相場展開となるようだと、より買い戻しを意識させてこよう。
また、昨日のソフトバンクGについても結局は戻し切れなかった格好だが、嫌気売りが向かう中で直近安値を割り込まなかった。
不透明感はあるとはいえ、リバウンドを意識したスタンスも徐々に高まりやすいだろう。
■三井不、2Q営業利益5.8%増、コンセンサスを若干上回る三井不 (T:8801)は第2四半期決算を発表。
営業利益は前年同期比5.8%増の1186億円だった。
コンセンサス(1170億円程度)を若干上回る。
あわせて2020年3月期業績予想の修正を発表。
営業利益は従来の2670億円から2800億円に上方修正している。
また、1217万4500株の自己株式の消却を発表している。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(23330.32、+26.50)・NYダウは上昇(27674.80、+182.24)・ナスダック総合指数は上昇(8434.52、+23.89)・シカゴ日経225先物は上昇(23535、大阪比+175)・1ドル109円30-40銭・SOX指数は上昇(1727.68、+12.01)・米原油先物は上昇(57.15、+0.80)・日銀のETF購入・株安局面での自社株買い・トヨタ (T:7203)4—9月期、売上高・当期益最高、「原価低減さらに進める」・DMG森精 (T:6141)ニコンと提携、金属積層・計測で協業・日工 (T:6306)東南アに来春進出、タイ拠点再整備・丸紅 (T:8002)米航空機リース買収、みずほリースと共同・グレイス (T:6541)米に現法、AIマニュアル拡販・NEC (T:6701)アニーリングマシン参入、スパコン技術生かす☆前場のイベントスケジュール・時間未定 中・10月輸出(前年比予想:-3.9%、9月:-3.2%)・時間未定 中・10月輸入(前年比予想:-7.8%、9月:-8.5%)・09:10 ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会参加(金融政策関連)・09:30 豪準備銀行金融政策報告
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