24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:FRBによる大規模な市場支援策の強化を評価■前場の注目材料:JPX、20/3上方修正 営業利益675億円←600億円■ソフトバンクG、保有資産4.5兆円売却、自社株買い2兆円■FRBによる大規模な市場支援策の強化を評価24日の日本株市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)による資産買い入れ対象や規模拡大を受けて、底堅い相場展開が見込まれよう。
23日の米国市場では、NYダウが582ドル安と続落だった。
FRBが量的緩和を無制限に実施する意向を表明したことが評価される一方で、大規模経済支援策を巡る共和党と民主党の話し合いが難航していることが嫌気された格好。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比305円高の17255円。
円相場は1ドル111円30銭台と円安に振れて推移している。
共和党と民主党の話し合い難航については、想定されていたことであるほか、前日のグローベックスの米株先物ではNYダウの1000ドル程度の下げは想定されていたこともあり、FRBによる資産買い入れ対象や規模拡大を評価する流れが波及する展開が期待されそうである。
FRBは買い入れ対象を特定の社債や地方債に拡大したほか、1週間前に承認した国債と住宅債権の買い上げを事実上、無制限にすると発表した。
また、FRBは中小企業向け融資を促す「メーンストリート企業融資プログラム」を近く打ち出す方針も明らかにしており、積極的な対策は評価されよう。
国内では日銀が19日に続いて、ETFを2004億円買い入れた。
加えて、ソフトバンクグループ (T:9984)は、最大で4兆5000億円分の巨額の資産を売却し、負債の削減などに充てる方針を明らかにした。
負債の削減を通じて財務を強化すると明らかにしており、市場の懸念をぬぐい去れるようだと、センチメント改善につながるだろう。
需給の歪みを生むといった見方もされるが、日銀のETF買い入れによってショートポジションは仕掛けづらくなり、反対に短期筋のショートカバーを誘い込みやすい。
FRBの積極的な対策によって世界市場の落ち着きがみられてくるようだと、乱高下が続いていた株式市場においても、冷静な動きをみせてくることが期待されそうだ。
その他、日銀のETFのほか、今週は配当再投資、年度末までの一部国内金融機関を中心とした売りがおさまると想定されることに加え、一部年金買いなども入ることにより、需給面は良好である。
4月以降の動向は不透明ながらも、目先は期末を意識した相場展開といったところであろう。
■JPX、20/3上方修正 営業利益675億円←600億円JPX (T:8697)は2020年3月期業績予想の修正を発表。
営業利益は従来の600億円から675億円に上方修正した。
足元の株式相場が大幅下落しているなか、投資家の売買代金が膨らんだため。
業績予想の修正に伴い、今期の年間配当見通しを54円と、前回予想の48円から6円引き上げた。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(16887.78、+334.95)・シカゴ日経225先物は上昇(17255、大阪比+305)・1ドル111円10-20銭・SOX指数は上昇(1342.12、+43.58)・VIX指数は低下(61.59、-4.45)・米原油先物は上昇(23.36、+0.73)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・大型財政出動による景気下支え・株安局面での自社株買い・来期の業績回復期待・ジャパンマテリアル (T:6055)社員に10万円支給、消費喚起・ソフトバンクG (T:9984)保有資産4.5兆円売却、自社株買い2兆円・ANA (T:9202)来月の国内線減便決定・日本トリム (T:6788)連結子会社の上場延期・スズキ (T:7269)ミャンマーに4輪工場、年産能力4万台・島津製 (T:7701)筑波大発新興企業のiLACと提携、ゲノム解析技術導入☆前場のイベントスケジュール・特になし
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