30日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:買い一巡後は香港情勢に警戒視■前場の注目材料:Jフロント、2021年2月期は一転最終赤字に■トヨタ、メガ3行と宇宙開発ファンドに82億円出資■買い一巡後は香港情勢に警戒視30日の日本株市場は、買い優勢の展開から始まろう。
29日の米国市場では、NYダウが580ドル高だった。
全米で新型コロナ感染者数が急増していることを受けて朝方は概ね前日終値の水準で寄り付いたものの、航空機メーカーのボーイングが運航停止となっている737MAX機について、複数の修正に関する安全性評価の審査が完了し試験飛行を開始したことが好感され急伸し、NYダウを押し上げる格好となった。
また、ハイテク大手にも買いが広がり引けにかけて上げ幅を拡大する展開となっており、この流れを引き継ぐ展開が意識される。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比285円高の22335円。
円相場は1ドル107円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買いが先行する格好となり、これまでのレンジでの推移が続くことになりそうだ。
25日線が22356円辺りに位置しており、買い一巡後は同線を挟んでのこう着が意識される。
ボーイングの上昇が勝った格好だが、全米規模で広がる新型コロナ感染者の増加は引き続き上値の重石となる。
また、中国政府は、香港問題に関する言動が度を越えたと判断した米国人に対し、ビザの発給を制限する方針を明らかにしたと伝えられている。
中国が香港での反体制活動を禁じる「香港国家安全維持法案」が30日にも成立する見通しであり、これを受けた香港市場や米中対立への警戒感から積極的な物色は手控えられる可能性がある。
また、ニュースヘッドラインに対しても敏感な反応を示すことが考えられるため、先物主導による売り仕掛け的な動きには注視する必要がありそうだ。
ただし、日経平均は200日線が支持線として意識されており、これまでのもち合いレンジ内での推移を想定。
短期的な売り仕掛け的な場面から200日線に接近する局面においては、押し目狙いのスタンスとなろう。
物色の流れとしては米中対立への警戒感から5Gの国内強化が意識されやすく、5Gに関連するハイテク株に注目。
その他は、個人主体の中小型株への物色が続くとみられる。
強いトレンドが継続している銘柄に対しては、利食いも出やすいところであろうが、需給面は良好であることから、調整局面では積極的に押し目を攻めたいところでもあろう。
■Jフロント、2021年2月期は一転最終赤字にJフロント (T:3086)は、2021年2月期通期の連結最終損益が260億円の赤字となる見込みだと発表。
従来計画は50億円の黒字(前期比76%減)だった。
コロナ禍で今期はインバウンド需要を業績予想には織り込まない。
百貨店で赤字決算が相次いでも不思議ではないとの見方が大勢だったこともあり、決算を控えた29日は5.95%の下落だった。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(25595.80、+580.25)・ナスダック総合指数は上昇(9874.15、+116.93)・シカゴ日経225先物は上昇(22335、大阪比+285)・1ドル107円50-60銭・SOX指数は上昇(1943.90、+21.98)・VIX指数は低下(31.78、-2.95)・米原油先物は上昇(39.70、+1.21)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・世界的な経済活動再開・日米欧の大型経済対策・コロナ収束後の業績回復期待・トヨタ (T:7203)メガ3行と宇宙開発ファンドに82億円出資・シャープ (T:6753)株主総会/「新規は国内」、液晶は分散、生産再編に含み・OLC (T:4661)東京ディズニー、あす再開、パレード・ショーなし・大和ハウス (T:1925)中計、物流施設投資3000億円増、EC関連の需要継続・ミスミG (T:9962)ウェブ調達支援サービスで樹脂材拡充・日立 (T:6501)アプリ新会社、幸福感を定量計測・コーセー (T:4922)「雪肌精」に若年層ライン、35周年機に10商品投入・日本板硝子 (T:5202)室内光で感染リスク低減、簡易衝立キット開発・ロート製薬 (T:4527)オンラインで新ブランド発売・ケア21 (T:2373)ベトナムに子会社設立☆前場のイベントスケジュール・10:00 中・6月製造業PMI(予想:50.5、5月:50.6)・10:00 中・6月非製造業PMI(予想:53.6、5月:53.6)
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