[ハバナ 27日 ロイター] - キューバ政府は、暗号資産(仮想通貨)の使用を認め、規制対象とすると発表した。共産主義国のキューバは米国の制裁下にあり、国際銀行制度を介した決済が複雑になっている。暗号資産の利用でこうした制裁を迂回できる可能性がある。
26日付の官報に掲載された決定によると、キューバの中央銀行は一部の仮想通貨の使用を認め、支払いに関連するサービス事業者に免許を与える。「社会経済上の利益のため」だとしている。
中南米諸国では暗号資産の利用が拡大している。エルサルバドルは6月、世界で初めてビットコインを法定通貨として採用した。ホンジュラスでは今週、仮想通貨の現金自動預払機(ATM)がお目見え。インフレが進むアルゼンチンやベネズエラでも、暗号資産への関心が高まっている。
キューバでは、国際決済システムや金融市場からキューバ人を締め出してきた米国の制裁を迂回する方法として、暗号資産が以前から一部で利用されてきた。若い世代はオンラインで買い物や投資をするのにデジタル通貨を購入し、企業はキューバ人への送金に暗号資産を利用した交換スキームを使うことがある。