12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:来週からは改めて政策期待が高まりやすく、底堅さは意識されそう
■サントリーBF、3Q営業利益 29.8%増 1003億円
■前場の注目材料:IHI、ロケット用メタンエンジンの実機試験移行、推力3トン級
■来週からは改めて政策期待が高まりやすく、底堅さは意識されそう
12日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まる相場展開になりそうだ。
11日の米国市場はNYダウが158ドル安となる一方で、ナスダックは反発。
高インフレが景気回復を損なうとの警戒感から売り優勢となったほか、ウォルトディズニーの下落がNYダウの重荷となった。
ベテランズデーの祝日で債券市場が休場となるなか、ハイテク株の買戻しが目立ち、ナスダック指数は上昇した。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の29415円。
円相場は1ドル114円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。
週末要因から買い一巡後はこう着感が強まりやすいほか、日中は引き続き中国や香港市場の動向を睨みながらの相場展開になりやすい。
ただし、オプションSQ通過で需給は軽くなるほか、決算は本日がピークとなることで、来週からは改めて政策期待が高まりやすく、底堅さは意識されそうだ。
また、米国では半導体株が買い戻されていることから、東京市場においては指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となりそうだ。
今週は中国の不動産リスクが再燃したことからポジションは若干ショートに傾いている可能性もあるため、日経平均型へのロングの動きも意識されよう。
NT倍率は14.50倍水準でのもち合いを形成しているものの、チャート上では25日、75日線とのゴールデンクロス示現により、NT倍率の上昇を意識させてくる可能性はありそうだ。
物色の流れとしては値がさハイテク株の動向を睨みつつ、決算を手掛かりとした個別対応となる。
昨日の引け後の決算ではブリヂストン (T:5108)、シチズン時計 (T:7762)、ホトニクス (T:6965)、メドピア (T:6095)、大真空 (T:6962)などが注目されそうだ。
また、政策絡みでは給付金の支払額などで嫌気されている面はありそうだが、そもそも政策期待でのロングポジションはそれ程積み上がっていたとは考えづらく、決算通過後は改めて押し目買いの動きに向かわせよう。
■サントリーBF、3Q営業利益 29.8%増 1003億円
サントリーBF (T:2587)は第3四半期決算を発表。
営業利益は前年同期比29.8%増の1003.29億円だった。
日本事業は、緊急事態宣言の影響により、清涼飲料市場は前年を下回ったが、販売数量は、水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心にコアブランド強化に取り組んだことにより、前年同期を上回った。
アジアではコアブランドへの活動集中が貢献し、ベトナム及びタイの清涼飲料市場でグループのシェアを拡大。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(29277.86、+171.08)
・ナスダック総合指数は上昇(15704.28、+81.58)
・シカゴ日経先物は上昇(29415、大阪比+115)
・1ドル114.00-10円
・SOX指数は上昇(3764.49、+71.47)
・VIX指数は低下(17.66、-1.07)
・米原油先物は上昇(81.59、+0.25)
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・IHI (T:7013)ロケット用メタンエンジンの実機試験移行、推力3トン級
・三菱電機 (T:6503)3800億円投資、欧米など拠点増設
・コマツ (T:6301)デンヨーにエンジン・技術協力、水素混焼発電機開発
・三井金 (T:5706)固体電解質のサンプル供給開始、全固体電池向け
・三井物産 (T:8031)中国社と共同事業会社、貿易書類電子化サービス
・SUBARU (T:7270)初のEV「ソルテラ」公開、トヨタと共同開発
・トピー工業 (T:7231)再破砕し金属選別、新ライン稼働
・大王製紙 (T:3880)製紙各社、値上げ表明相次ぐ、印刷・情報用紙、販売減加速懸念も
・スズキ (T:7269)JFEスチールとEVバッテリー保護構造体、軽量化設計にめど
・三菱ケミHD (T:4188)植物由来原料の防湿シート開発
☆前場のイベントスケジュール
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