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買い戻しの動きが強まったものの、自律反発の域を抜けず【クロージング】

発行済 2022-02-25 16:06
更新済 2022-02-25 16:15
© Reuters.
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25日の日経平均は6営業日ぶりに反発。
505.68円高の26476.50円(出来高概算13億3000万株)で取引を終えた。
一本調子の下げに対する反動に加え、前日の米国株の上伸などを映して、値がさハイテク株中心に買い優勢で始まったほか、自律反発を狙った買いも先行した。
また、午後に入ると、地政学リスクのある程度の織り込みから、買い戻しの動きが強まり、後場終盤には、一時26481.60円まで上げ幅を拡大させ、心理的な節目である26500円乗せ目前に迫ったものの、自律反発の域を抜け出ていないようだ。


東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄が1300を超え、全体の約6割を占めた。
セクター別では、海運、電気機器、空運、機械など20業種が上昇。
一方、鉱業、保険、銀行、電気ガスなど13業種が下落した。
指数インパクトの大きいところでは、東エレク (T:8035)、ソフトバンクG (T:9984)、アドバンテス (T:6857)、ファナック (T:6954)、ファーストリテ (T:9983)が堅調だった半面、KDDI (T:9433)、7&iHD (T:3382)、東京海上 (T:8766)、アサヒ (T:2502)、住友鉱 (T:5713)が軟化した。


前日の米国市場は、ロシアのウクライナ軍事侵攻で主要株価指数はそろって急落して始まったが、軍事侵攻はある程度織り込み済みだったため、直近で下げのきつかったハイテク株中心に次第に押し目買いが入り、主要3指数は切り返した。
なかでもナスダック指数は3%を超える上昇となったため、東京市場でも半導体関連や電子部品関連株など値を上げる銘柄が目立っていた。


ロシアの軍事侵攻がどの程度拡大していくのか、ウクライナ情勢は依然として見通しにくい状況だが、ロシアのプーチン大統領は首都キエフを標的としているだけに、親欧米路線のゼレンスキー政権の転覆をはかっているとの見方が強く、関係者からは「ロシア側の狙いが見えてきたことや、経済制裁に国際銀行間通信協会(SWIFT)からの遮断や原油・天然ガスの輸出制限が含まれていないことは、過度な不透明感を和らげる材料になっている」との指摘も聞かれ、後場は改めて買い戻しの動きが強まったようだ。


来週も引き続きウクライナ情勢に関する報道には注意が必要だろう。
軍事侵攻による供給懸念から原油市況の上昇傾向が続いているため、過度な資源インフレを警戒して欧米での利上げが先送りされるのではないかという思惑が市場に広がっているだけに、金融当局者などの発言には一段と注目が集まるだろう。
3月1日にバイデン米大統領の一般教書演説、2日には米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が半期に一度の議会証言が予定されている。
また、経済指標関連では、1日に2月の米ISM製造業景況指数、3日に2月の米ISM非製造業景況指数、4日には2月の米雇用統計などが発表される。


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